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22.02.09広報委員会が設立40周年を記念しウェブで研修会開催
国際フレイトフォワーダーズ協会(JIFFA)広報委員会は8日、設立40周年を記念し、「フレイトフォワーダーの未来像」と題するセミナーを、NX総合研究所 リサーチフェローの田阪幹雄氏(写真)を講師にウェブ方式で開催した。
同氏はまず、20世紀に国際輸送は技術革新によって高速化・大容量化、大量輸送が可能となり、それに伴って国際輸送に利用される荷役や機器、デバイスなどが標準化され、海上輸送ではコンテナ化の進展によって海陸一貫輸送が実現、さらにデータ形式、コード体系の標準化でオペレーションや手続き処理が電子化されてきたと、グローバルロジスティクスにおけるイノベーションの変遷をたどり、現代では世界的にDX(Digital Transformation)によってサプライチェーン全体での標準化が進んでいると説明した。
一方、日本ではデータやコード、およびオペレーションの標準化が十分に実現できてなかったことで欧米のようにDXの流れに乗れず、また、日本の物流事業者の労働生産性(1時間あたりの付加価値)は欧米と比較すると極端に低く、一般貨物運送事業は人件費比率が極めて高い労働集約産業であるため経営の圧迫によって低賃金を余儀なくされ、ドライバーの人材不足が年々深刻化している、と指摘する。
コロナ禍でのグローバルロジスティクスでは、需要低迷の予想で20年の稼働コンテナ量が前年を下回っていた状況での感染拡大によって往復航の空コンテナのバランスが崩れて供給不足が顕在化、さらに春節休暇とロックダウンが重なって短期間で荷動き減と直後の反発など需給関係が目まぐるしく変化、それに空コンテナの回送が追いつけず港湾における滞貨が長期化し、それに伴う荷主による新たな輸送ルートの開拓で米国小規模港が飛躍するという新たな現象や現状の運賃の急騰と高止まりなどを時系列的に説明した後、ポストコロナ時代のロジスティクスとして今後10~20年以内に予想される連続的変化の見通しについて、1)非接触化・自動化・無人化・省人化、2)B2B物流の大量輸送化、3)ロジスティクスにかかわるデータやコードの標準化によるデジタル化、といったトレンドがより顕在化していくと予想した。
一方で、この間、日本の物流業界が取るべきロードマップとしては、1)トレーラー、コンテナなどの輸送容器やパレットなどユニットロードデバイスの標準化、2)取引相手間だけでなく業界内・業界横断的な水平方向のデータ形式・コード体系の標準化、を挙げた。
さらに田阪氏は21世紀半ばの国際フレイトフォワーダー像として、
・デジタルフォワーディング、ロジスティクスマーケットプレイス、ロジスティクスSaaS(Software as a Service)などすべてのサービスを統合したロジスティクスサービスプロバイダー
・国際間輸送のみならず、各国内・地域内のサプライチェーンステータスを統合したMega-SaaSの提供
・これらのデータをAIで解析の上、輸出荷主の生産→出荷スケジュール、輸入荷主の販売・精算スケジュールに反映すること
・欧米の中小コンテナ港湾の活用と国際フレイトフォワーダーのコラボレーションに基づく、中小型コンテナ船のフォワーダーズスロットチャーター、などを掲げた。
最後に、田阪氏は、30~40年後に控えているかも知れない非連続的変化(パラダイムシフト)として、今回の世界的なコンテナ輸送の混乱は、65年間持続・発展してきたコンテナ輸送システムの“終わりの始まり”である可能性もあるとし、日本の物流業界にとって、次世代の持続可能なde facto Standardをリードする好機で、そのためには発想の原点を日本の中に求めるのではなく、グローバルな視点を持つことが不可欠だと締めくくった。
(田阪氏の講演内容の詳細は「JIFFA News 3月号」に掲載される予定です)














