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米国の大手Class1鉄道会社のUnion Pacific鉄道(UP)は29日、Norfolk Southern鉄道(NS鉄道)を850億ドルで買収することで合意したと発表した。これにより合併が実現した場合、初の米国東西両岸を結ぶ、43州にまたがる路線長5万マイルの巨大鉄道会社が誕生することになる。

UP鉄道の関係者は、大型合併により荷主により多くのサービスの選択肢を提供できるようになるとしている。UP鉄道は現在、主にミシシッピ川以西に鉄道ネットワークを展開する一方、NS鉄道は同川以東で運行中で、合併が実現すれば、路線の乗り換えを経ずに米国内で貨物を横断輸送することが可能となるため、輸送の迅速化が期待できる。合併により、物流関係者などからは、効率性や信頼性の向上が期待できるとして歓迎する声が上がっている。

合併に当たり、UP鉄道はNS鉄道に対し現金と株式により720億ドルを支払うことを提案しており、NS鉄道の負債を合わせると、企業価値は850億ドル以上になると見られる。

一方で、合併によりUP鉄道は従業員が5万人以上となり、さらにその90%が労組に加入しているため、鉄道労組は合意の発表に対し、合併後の鉄道の安全性と雇用の安定性が脅かされる可能性があるとして懸念を表明した。

また両社の顧客である石炭、自動車、化学薬品、消費財を取り扱う荷主団体も、合併後の鉄道会社が強力になりすぎ、運賃の上昇につながることへの懸念を表明したほか、連邦議会の一部議員らは、競争法上の市場独占への懸念を示している。

実際に鉄道の企業合併を認可する陸上運輸委員会(STB)は、合併後のUPの影響力を制限するための措置を講じる権限も持っており、STBは合併が競争を維持するかどうかだけでなく、競争を強化するかどうかも評価することになっているため、判断が厳しくなることも予想される。ただ、トランプ政権は企業合併などを促進する方針のため、STBの委員選定などに介入する可能性もあり、先行きは不透明となっている。


(オーシャンコマース提供)


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